昨今のコロナ禍でプラモデビューをした人も多いと思います。
そしてある程度素組に慣れてきたら
“塗装をして、もっとカッコ良く仕上げたい!”
と考えるようになるのはプラモ制作においては当然の流れでしょう。
そして塗装の花形といえばやはりエアブラシ塗装ですよね!
ただ、導入するにあたって
“全て揃えると初期費用が高い”
“今の環境では厳しい”
“調色やメンテナンスが大変そう”
と言った理由で踏み切れない方も多いかと思います。
でもやっぱり“エアブラシ塗装はしてみたい!”という方にオススメなのがこちらの
ガンダムマーカーエアブラシシステム‼︎
この記事では、ガンダムマーカーエアブラシシステムの使い方やポイント、メリット・デメリットについて徹底解説していきます‼︎
ガンダムマーカーエアブラシシステムとは?
ガンダムマーカーを使って
エアブラシのような塗装ができる商品です!
そのまんま…笑
名前が長いので、ここからはGMASと呼びます
セット内容
GMASには、
①エアブラシ本体(ハンドピース)
②PS細の1mホース
③エア調整バルブ
④エア缶(Mr.エアスーパー190)1本
⑤エアブラシ専用替え芯3本
⑥説明書
の計6点が含まれています!
注)ガンダムマーカーは別売りです!
※ガンダムマーカーについての記事は現在準備中
使い方
ではここから、GMASの使用手順について説明します
エア缶とハンドピースの接続
- エア調整バルブを緩めた後、バルブをエア缶に取り付ける
- エア缶とハンドピースにホースを接続
- エア調整バルブを締め、ハンドピースのボタンを押して空気が出ることを確認
これで塗装前の準備はOK!
マーカーの取付
ここからの手順はGMAS塗装をする際、毎回おこなう作業です
- マーカーをよく振って中の塗料をかき混ぜる
※最低でも30回、新品なら50回以上は振って! - マーカーの芯を塗料皿などに押し付け、ペン先に塗料を補充する
- 画像のようにハンドピースのホルダーにマーカーをセットする
塗装
では、セッティングが終わったところで実際に塗装していきますが
いきなり吹きかけるのはNG!
理由としては
・空気圧をが強すぎると、塗料が出過ぎてしまう
・ペンのセッティングが悪かった場合に塗料が飛び散る
なのでセッティング後、1度は必ず試し吹きをして空気圧や塗料の出方の確認を!
そしてスプレー缶や通常のエアブラシと同様に吹き始めと吹き終わりは吹き出る塗料が不安定なので
吹き始めと吹き終わりはパーツにかからないように!
そして、今回はEGガンダムをベーシックセットで塗装してきました!
右が塗装前、左が塗装後です!
トリコロールカラーは分かりにくいかもしれませんが、ホワイトと関節部分のガンメタリックは塗装前後でかなり印象が変わっているのがわかるかと思います!
GMAS塗装におけるポイント
基本的な使い方については以上ですが、GMAS特有の注意点もいくつかあるため、そちらについても解説していきます
1.ペン先に塗料を補充する
まず1つ目にして最大のポイントが“定期的にペン先へ塗料を補充”すること。
GMASではマーカーのペン先に補充した塗料で塗装するので、しばらくするとペン先の塗料がなくなります。
その時はマーカーを1度はずし、マーカーの芯を塗料皿などに押し当ててペン先へ塗料を補充しましょう
これがまた、地味に手間のかかる作業なんですよね…
2.塗料の吹き出す角度がやや上向き
2つ目のポイントが塗装時の“塗料の吹き出す角度”です。
これもエアブラシにはなく、GMAS特有のポイントですね
画像の通り、GMASではペン先に空気をあててその力で塗料を飛ばしているので
空気の進む方向がペン先にあたった時少しだけ上にズレます
塗装をする際はハンドピースを少し下向きにするとちょうどいい感じになります
もしくは塗装に慣れるまで、横向きではなく縦向きで塗装をするほうが当てやすいかもしれませんね
3.エア缶が冷えると空気圧が低下する
GMASに限らずエア缶を使用して塗装する場合の注意点となりますが、連続で使用するとエア缶が冷たくなり、空気圧が低下します。
空気圧が低下することでガスの噴出が弱まり、ペン先の塗料をしっかり飛ばすことができなくなります。
そのため
・休憩を挟みながら塗装
・エア缶を交換して塗装
するようにしてください。
温めながら使用する方法もありますが、お湯に浸けながらの方法は缶が錆びてそこから破損する恐れがあるため控えましょう。
どうしても温めながら塗装したい場合はカイロを使用するか膝の間など自分で温めるようにした方が安全かと思います。
GMASのメリットは?
ではここから、GMASのメリットについてお伝えしていきます!
1.お手頃価格で簡単操作!なのに綺麗な塗装面‼︎
GMASを説明する上で、最たるメリットといえばもちろんこれ!
というかこのキャッチコピーだけでGMASの8割は表現できていると言っても過言ではありません‼︎
GMAS+マーカーセット1つだけでも約5000円とかなりお手頃です!
それに最近ではフリマアプリの普及によって少し安く買えたり、不要なら売ったりできるので、お試しの敷居はかなり下がっていると思います!
あとは、マーカー直塗りでは塗りムラができやすかったり重ね塗りが難しいですが、GMASを使用することで綺麗に仕上がる上、重ね塗りも簡単にできます!
※一部GMASでも重ね塗りが失敗しやすいマーカーもあるため要注意(いずれ記事作ります…)
2.子供でも安心なアルコール系塗料
ガンダムマーカーはアルコール系塗料という有機溶剤を必要としない塗料です。
そのため臭い・毒性が低く、お子様がいる家庭でも安心して使用することができます!
ただし、抑えられているだけであって全くの無害ではありませんので、マスクの着用や窓を開けるなどの換気は行うようにしてください。
3.準備・片付けが楽
GMASは準備・片付けが楽なのも非常に大きなメリットで
最初の準備さえ終わってしまえば
・マーカー挿してすぐ塗装!
・色変えもマーカーの挿し替えなので簡単!
・塗装後の面倒な掃除もなし!
と非常に楽ちん
その上、塗装ブースもプラモの外箱+キッチンペーパーでOKなので
終わったらそのまま捨てられる上、跳ね返りによる周囲の汚れも除菌ペーパーで掃除が可能!
私はあまり片付けに時間を割きたくないタイプなので、このメリットがGMAS愛用者になった一番のキッカケかもしれません笑
4.塗装設備・環境に影響されにくい
エアブラシ塗装の敷居が高くなるポイントの1つとして、“エアブラシ以外の設備と塗装環境”がありますよね。特に塗装初心者の方は塗装環境が整っていないことがほとんどだと思います…
ですが、GMASなら持ち運びも簡単で、塗装ブースもプラモの外箱でOK!
つまり、ベランダから部屋の片隅まで自分の好きなところで塗装することが可能なのです!
(まぁ強風の日だとベランダは辛いですが…)
GMASのデメリットは?
以上GMASのメリットをお伝えしてきましたが、デメリットについてもお伝えしていきます。
ただし、当ブログではデメリットに対する対処法についてもお伝えしていきますよ‼︎
1.ランニングコストが高い
GMASを使用する上で最も懸念されるのがこのランニングコスト。エア缶を消費する仕様上、どうしてもかかってしまいます。
エア缶は
・190ml(付属しているもの)で税込660円
・420mlのもので税込880円とやや高価…
容量の目安としては190mlのエア缶でHG1体の塗装は可能ですが、次のデメリットもあわせるとかなりコスパは悪いです。
2.連続使用時間が短い/空気圧が安定しない
これは使用方法のところでも説明しましたがエア缶は連続で使用するほど缶が冷え、空気圧が低下します。そのため、容量的には吹き切れるHG1体でも連続して吹き切るのは難しいです…
個人的にGMASを使っていて最もストレスを感じたのがこの部分…
対処法は後程お伝えしますが、長期的に塗装を楽しみたいのであればこのデメリットはできるだけ早くに解決したほうがいいと思います。
3.塗装合間に作業が発生してしまう
準備・片付けが楽なGMASですが、その代償として塗装中に発生する作業が2つ存在します。
それが“ペン先へ塗料を補充する作業”と“マーカーの位置を調整する作業”です。
ある程度使い慣れてくるとさほど手間に感じなくなりますが、最初のうちはわずらわしい作業となってしまうかもしれません。
特に補充のたびに位置調整が必要となるので、
毎回安定する位置を探すのが手間
と感じる方にとっては大きなストレスかもしれません…
多分、この“補充+位置調整の作業”が“塗膜の弱さ”と並ぶGMASがオススメされないポイントなのかも…
ただ、これに関してはエアブラシにもカップ洗浄があるように、GMASにおける必要作業と割り切るしかないでしょう…
4.色の種類が通常塗料よりも少ない
性質上、色に関してはマーカー頼りなGMASですが、2022年1月現在で発売されているマーカーは単品・セット合わせて53色と通常の塗料に比べるとまだまだ少ないのが現状です。
(まぁこれでもGMAS発売当初よりはかなり増えていますが…)
デメリットへの対処法
以上、デメリットについてもお話してきましたが、ここからは各デメリットに対する対処法をお伝えしていきます。
・エア缶に関する諸問題に対してはコンプレッサーを導入する
デメリットの1・2の問題については、言ってしまえば“エア缶の問題”ということです。
つまり、これらの問題はコンプレッサーを導入することで解決できます!
「結局費用がかかるじゃないか!」
という声が聞こえてきそうですがご安心を!
現在は安価で高性能な充電式エアブラシが多く、それらにはGMASのハンドピースも取り付け可能なのです!
充電式エアブラシ+GMASハンドピース+マーカーセット1つでも大体1万円程度で収まります!
・調色してみる/他の塗料をマーカーで吹けるようにする
続いては色の問題に対する対処法ですが…
・マーカー同士で調色してみる
・他の塗料をマーカーで吹けるようにする
というのが現時点での対処法です。
「調色が面倒だからGMASにしたのに、これじゃあ意味ないじゃないか!」
なんて声が聞こえてきそうですが、“欲しいものがないなら作ればいいじゃないか!”がモデラーマインドということで…(笑)
それに、実は調色やマーカー作りって意外と簡単なんです!
もし気になる方は是非こちらの動画もご覧ください!
GMASはエアブラシ塗装の入り口
以上、GMASの使い方からメリット・デメリットなど紹介してきました。
それらを踏まえて皆さんにお伝えしたいのが
“GMASはエアブラシ塗装の入り口”だということ。
私のように好きでGMASを使い続ける人もいれば
GMASで塗装に目覚め、そこからバッチリな環境を整える人もいるでしょう
充電式エアブラシでGMASと通常のハンドピースを使い分ける人もいるかもしれません
少しクセはありますが、エアブラシ塗装の敷居を下げてくれているという点で、GMASは初心者にオススメできるツールなのだと思います。
終わりに
このブログではGMASの魅力を最大限にお伝えするとともに、GMASに関する様々な悩みの解決方法について紹介していきます!GMASユーザーのお力添えができれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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